今、水飲み健康法が流行っていますね。
確かにジュースやコーヒーよりもお水をたくさん飲むことは健康的。
ですが、キレイなモデルさんが「一日水を3リットル飲んでいます」というと水を3リットル飲むとダイエットや美容に良いんだ!と真似をする人が続出するのは、ちょっと危険。
水を健康、美容、ダイエットの味方にするためには、どれくらいの水をどのように飲んだら良いのでしょうか。
目次
水も飲みすぎると体に負担
水は砂糖も塩分も油分も入っていないので、どれだけ飲んでも大丈夫、たくさん飲むほど健康に良い!と思われている人が多いです。
ですが、それは間違い!
東洋医学で言う「脾、胃」は過度な湿気を嫌います。
なので、水の飲み過ぎは胃腸を弱らせてしまいますし、胃腸が弱っている時は水分の処理が追いつきません。
胃腸が処理できない水分は老廃物となり、体に様々な症状を引き起こします。
・アレルギー性鼻炎
・花粉症
・皮膚のじゅくじゅく
・むくみ
・下痢、軟便
・手足の冷え
・体が重い、だるい
・肩こり、頭痛
・めまい
などなど。
また、水処理を担当している腎にも負担をかけてしまいますし、余分な水分は肺(東洋医学では肺は皮膚、鼻、などにつながっている)にも影響を与えます。
また、冷たい水を避けて温かい白湯を飲んでいる人も多いと思いますが、白湯であっても飲み過ぎは最終的に体を冷やしてしまいます。
水の飲み過ぎに特に注意するべき人
・痰湿タイプ
暴飲暴食などが原因で、余分な水分を溜め込んでいることも多いですが、もともと体質的に、余分な水分を溜め込みやすい人は特に、水を飲む量に注意が必要です。
痰湿タイプの方は、下記のような特徴を持っています。
・体にしまりがない、ぽっちゃり体型
・むくみやすい
・食べることが好き
・運動していなくても汗をよくかく
・胃がもたれる、おなかが張ることが多い
このタイプの方は、水を2リットル、3リットル飲まなきゃ、と頑張ってしまうと、美容やダイエットどころか健康にも逆効果になってしまう可能性が高いです。
・陽虚タイプ
このタイプは、体を温める力が不足しています。
陽虚タイプの方は腎の機能が弱っている場合が多く、水を飲みすぎることで余計に負担になってしまいます。
陽虚の方の特徴は
・寒がり
・寒いと体調不良、温かいと調子が良くなる
・冷えて体が痛む
・尿検査で蛋白尿でひっかかる
・尿トラブル(頻尿、膀胱炎など)
・足がむくむ
・やる気、気力が出ない
・声が小さく覇気がない
「水をたくさん飲むのは健康や美容に良い」と水を必要以上に飲んでしまうと、腎に負担をかけ、体を冷やしてしまうことにつながります。
また、先程も書きましたが温かい白湯も飲みすぎて過剰な水分として溜め込まれてしまうと体を冷やしてしまいます。
注意してくださいね。
あなたに必要な水の摂取量
一日に失われる水分量
個人差はありますが、私たちは尿、便や皮膚および呼吸などで1日に約2.4リットルの水分を体から出しています。
なので、失われた分のお水はしっかりと入れてあげないと、体がうまく機能しなくなってしまいます。
健康、美容、ダイエットのためにも水分をしっかり補うことは重要です。
飲料水以外からも水分摂取している
2.4リットル失われているならそれだけ水を飲まなきゃ!と思われがちですが、私たちは飲む水以外からも結構水分をとっているんです。
口から飲む水の他に、食べ物からも水分をとっていますし、体内で栄養素がエネルギーになるときに生成される「代謝水」も水分として取り込んでいます。
平均として一般的に言われているのは、飲料水から1リットル、食事から1リットル前後、代謝水から約300ml。
なので、活動量があまり高くなく、特別汗をかいている状況でなければ一日に2リットル、3リットルの水を飲むのは、飲み過ぎになる可能性が高いんです。
摂取量は目安でOK
一日何リットルの水を飲めば良いの?明確にしたがる人多いですが、明確に「何リットル」と決める必要はないと思います。
体は日々変わっているから。
活動量や気温、湿度、年齢、食事内容などによっても変わってきます。
目安として1.5リットルは意識しつつ、あとは「のどが少し渇いたかな」というタイミングで一口二口飲むくらいで良いんです。
一度にガブガブ飲んだところで、それは体には吸収されなかったり、逆に体の負担になって老廃物をして不調の源となってしまいます。
ということで、水の飲み方は、以下のことに注意してみてください。
・一気に大量に飲まない(一度に体が処理できるのは200ml程度)
・ごくごく大量に飲みたくなる前にこまめに飲む
・体の調子や喉の乾き具合を意識する
・お米や野菜、果物などもバランス良く食べる(これも水分摂取!)
濃い味付けの料理を食べた後は水をたくさん飲みたくなる、いつもより浮腫んでいる?など、体の声をしっかりと聞きながら、「今の自分」にあった一日に必要な水の量を見つけていきましょう。
まとめ
一日に何リットル飲んだら良いの?というのは、個人によっても違いますし、その日の行動や環境によっても違ってきます。
だから、テレビや雑誌でダイエットや美容のために「○○リットルは飲んでいます」という情報を得たからと言って、それが今のあなたにも良い効果があるとは限りません。
過剰摂取は、逆効果になってしまいます。
ぜひ、正しい知識をもって、自分の体としっかり向き合いながら「今の自分にとっての」最適な量を見つけていきましょう。
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