コーヒーは「体を冷やす」「健康に悪い」「だるくなる」などと言われて悪者にされがち。
ですが、実は健康効果もしっかりあるんです。
もちろん、飲み過ぎは良くないですよ。
今日は主に中医学の視点(と現代の研究)からコーヒーの健康に良い面と注意点を見ていきたいと思います。
楽しくコーヒーと付き合っていきましょう!
目次
コーヒーの性質
コーヒーは南国で栽培されているので「体を冷やす」と言われていますが、中医学では「温性」つまり体を温める作用のある物です。
気を昇らせる
余分な水分を排出する
熱をこもらせる
といった作用があります。
現代の研究でも、コーヒーは血管を収縮させたり拡張させたりといった作用があります。
脳の血管に対しては収縮させるほうに働き、手のひらなどの末梢血管は拡張させ血行が良くなります。
また、心筋収縮を促し心臓の動きを活発にする、脳細動脈の収縮といった交感神経を優位にするなどの性質があることがわかっています。
コーヒーを適量飲むことで、これらの性質をうまく健康に取り込むことができるんです。
コーヒーの健康への効果・効能
①脳の働きを高める
コーヒーに含まれるカフェインは中枢神経に働きかけ働きかけ、交感神経を優位にします。そのため精神を活発にし、脳の働きを高める、集中力を高める、気分を高める、といった働きがあります。
眠気や疲労感を取り除いてくれるので、リフレッシュしたい時、作業を始める時などに飲むと良いですね。
②コレステロール値・中性脂肪の値を下げる
コーヒーにはナイアシン(ニコチン酸とも)という物質を含みます。このナイアシンは糖質、脂質、タンパク質の代謝に関わるビタミンB群と同じような働きがあり、血中コレステロールや中性脂肪の値を降下させる作用があります。
③アンチエイジング
コーヒーにはクロロゲン酸という成分が含まれています。
これはポリフェノールの一種で、抗酸化作用、抗老化作用があるとして注目されています。
老化の象徴であるシミ・シワなどの原因となる活性酸素を取り除いてくれるため、老化予防になると言われています。
ただし、カフェインのとり過ぎは自律神経のバランスを崩したり、体内の血流や水分のバランスを崩してしまうことに繋がるので、お肌には逆効果になり得ます。
たくさん飲んだからと言って良いわけではありません。
④喘息の発作の緩和
濃いコーヒーには気管支を拡張させる作用があり、喘息の発作を緩和してくれます。
⑤むくみの防止
強い利尿作用があるため、体内の余分な水分を排出することでむくみの防止、解消を助けてくれます。
水太りしやすいタイプの人、梅雨時期に体調が悪くなる人などは適量のコーヒーを飲むと良いですね。
⑥二日酔いの頭痛に
二日酔いの頭痛の原因は、アルコールが体内でアセトアルデヒドという物質になり、それが代謝しきれずに残っているから。このアセトアルデヒドは血管を拡張させるため、それが原因で頭痛を引き起こします。
カフェインは、脳の血管を収縮させる働きがあるので、二日酔いの頭痛に対して有効なんですね。
また、利尿作用があるので、体内の余分なものを早く出そうとする作用もあります。
ただ、気持ち悪い場合は胃が弱っているので、あまり濃いブラックコーヒーを飲むことはおすすめできません。
また、アルコールもコーヒーも利尿作用が強いため、お水でしっかりと水分補給するようにしてください。
⑦香りでストレス対策
良い香りは気のめぐりを良くしてくれるので、仕事の合間のちょっとしたストレス対策にも良いですね。
コーヒーの注意点
体を温める?
コーヒーは温性食材ですが、だからといって冷え性の人がたくさん飲んで体質が改善するというものでもありません。
食べ物の「温性、寒性」ってけっこう複雑なんです。
また、コーヒーは末梢血管を拡張するので適量ならば血行が良くなり、温まる方向に行きます。
ただ、根本的に温めるものではないので、そもそも冷えている人、温める力がない人がコーヒーを飲みすぎると、血管が温度に合わせて収縮せず、広がり過ぎていることで体温が逃げてしまい冷えにつながることがあります。
やはり飲み過ぎには注意です。
カフェインは胃に刺激
コーヒーに含まれるカフェインは乾燥をもたらし、胃の潤いを奪ってしまいます。それによって胃もたれや下痢につながることもあります。
普段から胃腸が弱い、胃もたれしやすい、気力が不足している、という方は胃に影響を受けやすいので控えめにしたり、カフェインレスコーヒーを飲むようにしましょう。
また、牛乳や豆乳などでカフェオレにすることでも胃へのカフェインの負担は軽くなります。
潤い不足、イライラに注意
コーヒーの「苦味」は中医学では「余分な水分を排出する」と言う役割があります。コーヒーの利尿作用は強いですよね。
特に普段から熱っぽい人、高血圧気味の人、喉が乾いて乾燥気味の人などは、大切な陰分(水分)が奪われてしまったり、余計に気が昇ってイライラをするので、控えめにしましょう。
また、コーヒーばかりではなく、しっかり水分(お水)を補給するようにしましょう。
カフェインの作用を強く受けやすい人も
胃腸が弱い人はカフェインの刺激を受けやすいと先ほどかきました。
他にも、カフェインを代謝する肝臓、排泄を担当する腎臓などが弱い人もカフェインの影響を強く受けやすいです。
(ちなみに私は胃、肝、腎が四柱推命でみても弱い体質なので、極端にトイレが近くなったり、疲れているときにコーヒーを飲むと後で急激に疲労感が出たり、動悸がします)
また、男性よりも女性のほうがカフェインの影響を受けやすいとも言われています。
人によって適量は違うので、自分の体質や体調、飲む時間帯を見ながらうまく付き合っていきましょう。
強烈な眠気には効かないかも
コーヒーは眠気覚ましに良いと言いますが、あまりにも睡眠不足な状態で眠くて眠くて仕方がないというときには効果がありません。
効かないからと言ってたくさんコーヒーを飲んだり、カフェインの大量に入った栄養ドリンクなどを飲むのはちょっと危険。
カフェインは根本的に疲れを解消してくれるものではありません。
疲れを感じにくくしてくれるもの。
なので、大量のカフェインで無理やり体を動かしても必ず後で疲れがそっくり戻ってきます。
根本的に睡眠不足、疲れを解消しましょう。
カフェインレス、デカフェについて
コーヒーは好きだし、効果効能もわかった。
だからコーヒーを楽しみたいけれどカフェインに弱い、胃が荒れやすい、トイレが近くなって気になるという方。妊婦さんの方。
私も実はカフェインに弱いんですよね~。
そんな方には、カフェインレスコーヒーやノンカフェインがおすすめです。
もちろんカフェインの効能はありませんがその他のクロロゲン酸やナイアシン、香りなどからの健康効果は、ほぼ変わらず受けることができます。
カフェインレス、デカフェ、ノンカフェインの違い
まず知っておいてほしいのは、似ているようで違う言葉の違い。
・カフェインレス、デカフェ:カフェインが少し含まれています。
・ノンカフェイン:カフェインの含有量はゼロです。
カフェインを含まない原材料のみで作られているものを指します。
基本的にコーヒー豆から完全にカフェインを除去することはできず「ノンカフェインのコーヒー」は存在しません。
ノンカフェイン飲料の代表的なものに、麦茶やルイボスティー、コーン茶やタンポポコーヒーなどがあります。
それぞれの製法と安心度
カフェインを抜くときには以下の方法があります。
【有機溶媒抽出】
生コーヒー豆を有機溶媒に浸し、カフェインを溶かし出す方法。
最も安価な方法ですが、溶媒によってはちょっと心配なものも。
本当に安全性が懸念されるものに関しては日本での販売は禁止されています。
安く手に入りますが、コーヒーの風味も損なわれやすいです。
【水抽出】
生コーヒー豆を水に浸してカフェインを抽出する方法。
コーヒー生豆から水でカフェインを水溶性成分ごと抽出し、続いてこの抽出した水から有機溶媒でカフェインを抽出除去します。
有機溶媒を使用しますが直接、生豆に接触しないために安全性が向上します。
【二酸化炭素抽出】
二酸化炭素でカフェインを抽出する方法。
二酸化炭素によってカフェインを効率的に抽出除去できるため、他の成分を壊さないこと、また、空気中に自然に存在する二酸化炭素を使用することから、安全性の高い方法とされています。
コーヒーの美味しさも損なわれにくいです。
カフェインレスコーヒー、デカフェを選ぶさには、二酸化炭素抽出のものを選ぶと、より安心です。
それでは、お手軽に飲めるタイプのカフェインレスコーヒーで、安心なおすすめをご紹介します!
手軽に飲める安心のカフェインレスコーヒー
辻本珈琲 ドリップコーヒー【デカフェ・コロンビア】
辻本珈琲のカフェインレスコーヒーは、『液体二酸化炭素抽出法』というカフェイン除去方法で、コーヒー生豆の状態でカフェイン残留率0.1%以下(EU規格)を実現しています。
化学薬品を一切使用せず、無害な二酸化炭素を利用しているので安心です。
コーヒー生豆にも優しい条件(温度・気圧)でカフェインを抽出しているので風味も損なわれにくくコーヒー本来の味わいが楽しめます。
個包装のドリップタイプなので、コーヒー豆が酸化してしまう心配もありませんし、どこでも手軽にコーヒーを楽しむことができます。
スターバックスのデカフェコーヒー
スターバックスでコーヒーを楽しむ人も多いですよね。
実は私も大好き!
スタバのコーヒーはカフェインを99%除去したデカフェも選べるんです。
エスプレッソを使用した全てのメニューがプラス50円でデカフェに変更可能♪
コーヒーの香りや味わい、風味はそのままにカフェインだけを取り除く、化学物質を使わない除去方法「二酸化炭素抽出法」を採用しているので安心かつ美味しいです。
最後に
コーヒーの健康効果と注意点、いかがでしたでしょうか。
コーヒーは悪者にされてしまうことも多いですが、適量を守れば健康効果を得ながら楽しむことができます。
ぜひ、自分なりのコーヒーの楽しみ方を見つけてもらえればと思います♪