棗(なつめ)は栄養があるとは聞くものの、スーパーでもあまり見かけることがない、馴染みのない食べものではないでしょうか。
東洋医学でも注目されているなつめは、私が書いている養生系のブログでも、おすすめの食材としてよく登場させます。
実は「なつめ」は、冷えや貧血、疲れ、生理痛などがある女性や妊婦さん、妊娠を望む方には、ぜひ食べて欲しい様々な栄養・効果のある食べ物なんです。
目次
なつめとは
なつめはクロウメモドキ科の落葉高木になる実で、原産地は中国から西アジアのあたり。比較的寒さに強い植物です。
数センチの卵型の赤い実は生のままでも食べられますが、日本で生の棗は手に入りにくいので、乾燥したものがほとんどです。
乾燥した棗は、大棗(たいそう)という生薬として漢方薬にも使われています。
ずば抜けた美貌で皇帝を虜にしたと言われる楊貴妃は、その美を保つために「毎日三粒の棗を食べた」と言い伝えられています。
また、「1日3個の棗を食べれば、年をとっても老いが現れない」と言われるほど、棗は栄養化の高い果物です。
棗の栄養・効果
楊貴妃も常に食していたと言われている棗。美しさ、若さの秘密がつまっていそうですね。棗にはどんな栄養、パワーがあるのか、見ていきましょう。
なつめの栄養成分
ビタミンB、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、食物繊維、葉酸、パントテン酸などの、 美容や健康に嬉しい 様々な栄養が含まれています。
このような豊富な栄養成分を持っている棗(なつめ)。
得られる効果・効能は下記のようなものがあります。
①冷えの改善・元気をつける
なつめは東洋医学では「体を温めてくれる温性食材」です。
優しい甘みを持つため、 胃腸などの機能を強くしてくれる食べ物でもあり、胃腸が丈夫になると気や血をつくるパワーが生まれます。
また、五行でいうと「甘み」の土のご五行に属する棗は、緊張や痛みを緩めてくれる効果もあります。
疲れやすい、全身冷え性、貧血気味で生理痛がひどい、生理が遅れがちという人は、ぜひ棗を食べてみてください。
妊婦さん、産後、授乳中は特にエネルギーを消耗しやすい時期。
体を温め、胃腸を元気にしてエネルギーを補ってあげるのに適した食べ物です。
②造血作用、細胞の成長・代謝
棗には鉄分と特に「葉酸」がたくさん含まれています。
葉酸は貧血を予防し、細胞の分裂・増殖・成長や、新しい赤血球をつくり出すために欠かせないビタミンです。
よく、妊娠前や妊娠時には葉酸を摂りましょう、というのを聞きますよね。胎児にとっては特に活発な細胞分裂が欠かせないからです。
東洋医学でも棗は造血を促進し、精神を安定させる果実として、漢方にも使用されています。
女性は特に、血が足りていない血虚の方が多いです。そのために目眩や立ちくらみがしたり、生理痛、生理不順があったり、疲れやすい、精神不安 と行った症状が出てきます。
なつめは、そんな女性にとって強い味方です。
妊婦さん、授乳中の女性は特にいつも以上に血液がたくさん必要となるため、ナツメは効果があります。
③ストレス耐性・免疫力の向上
なつめにはパントテン酸という物質が含まれています。パントテン酸は糖代謝や脂肪酸代謝において大切な反応に関わるビタミンです。
パントテン酸は、ストレスをやわらげる副腎皮質ホルモンの働きを促進させて、ストレスへの抵抗力を高める効果があります。また、ビタミンB6や葉酸などとともに免疫力の強化を助けてくれます。
他にも抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンEを含むので、活性酸素の発生や体の酸化を抑え、動脈硬化、皮膚や血管の老化を防ぎ、免疫力を高めてくれます。
(※乾燥した棗はビタミンCは失われています)
④美容・ダイエットの味方
血液が不足すると、お肌など体の隅々まで栄養成分がしっかりと運ぶことができなくなります。
すると、肌のハリや艶が失われたり、シミ・くすみの原因となったり、髪の毛も元気がなくなったり、白髪が増えてしまいます。
なつめの「血をつくる作用」によって栄養を体の隅々まで巡らせることができるようになると新陳代謝も良くなり、美肌・美髪などの美容にも効果が出てきやすくなります。
また、なつめには水溶性食物繊維(ペクチン)が含まれているので、便秘改善にも効果が期待できます。
便秘が続くと美容やダイエット面でも良くないので、なつめ女性にとって嬉しい効果がたくさんありそうですね。
⑤アレルギー抑制作用
なつめにはアレルギー症状をおさえる「抗アレルギー作用」があるという研究が出てきています。
なつめに含まれるパントテン酸は副腎の働きをサポートし、免疫の過剰や炎症を抑える働きをする「副腎皮質ホルモン」の生成を促します。
(皮膚科などで副腎皮質ホルモンの薬を処方される方も多いですよね)
そのため、アレルギーやアトピーの方にも重宝されています。
積極的になつめを食べて欲しい人
- 腎や肝が弱い体質の人
- 貧血ぎみ、立ちくらみがする
- 妊娠中、妊活中、授乳中
- 冷え・血行不良を感じる
- 更年期障害が心配
- PMSや生理痛を改善したい
- 便秘気味
- むくみやすい
- 疲れやすい、体がだるい
- 肌荒れ・ニキビを予防・改善したい
- 肌の血色を良くしたい
このように棗は「血が少なく冷え性、血が滞っている、腎が弱っている」といった女性に向いているといえます。
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逆に、いつもお腹が張って痛い、体が熱っぽいという方は棗の摂取は控えめにしましょう。
棗となつめやし(デーツ)の違い
ドライフルーツをよく買う人は、デーツは見たことがあるのではないでしょうか。別名「ナツメヤシ」と言われるので、棗と混同しがち。
私も最初は、どうせ一緒でしょ~と思っていました。
でも、そもそも違う植物なんです。
ナツメヤシ(デーツ)はヤシ科に属する常緑の高木。
デーツは北アフリカや中東を中心に広く栽培されていて、耐寒性は低いものの、乾燥には比較的強い植物です。
つまり、ナツメヤシは簡単に言えばヤシの実ということ。確かに、木の写真をみると全然違いますね。
・味
味も少し違います。
デーツの方は黒糖に近いようなネットリとした甘みがあります。
棗の方は、もう少しあっさりした、りんごのような甘みですね。乾燥したなつめの食感は少しスカスカした感じです。
・成分
成分表をみると、含まれる成分は似ているところが多いのですが、棗のほうが特に「鉄、亜鉛、葉酸、食物繊維」が多いんです。
特に葉酸はデーツの7倍以上多く含まれています。
貧血予防や妊活・妊娠中、授乳中、生理前のイライラや不調、生理痛などの悩みには棗が向いています。
棗の食べ方
あまりスーパーなどでは見かけない棗。
通販などで売られている乾燥棗は、砂糖漬け・蜂蜜漬けなどで甘さを足して加工されているものも多いです。
私は無糖のものをドライフルーツ感覚で食べていますが、味の好き嫌いは分かれるみたいです。
そこで、取り入れやすい方法をお伝えします!
①お茶として飲む
お湯でグツグツ煮出すことで、しっかりとなつめの栄養成分を抽出することができます。
【棗茶の作り方】
<材料>
・乾燥棗30グラム程度(棗の大きさによって個数が異なります。後はお好みで♪)
・水500cc
・お好みではちみつや黒糖、生姜
<作り方>
棗は手でちぎる、もしくは包丁で切れ目を入れ、500ccの水に入れて火にかけます。
沸騰したら弱火にして30分程煮れば完成です。(お湯の量が半分くらいになります)
お好みで甘みを足したり生姜を入れてみても良いですね。
ふやけた棗をつぶしたり、取り出して食べるのGOOD♪
種があるので気をつけてくださいね!
他にも、コンポート、甘露煮、薬膳料理、ジャムなどにも最適です。
私は新疆ウイグル産の和田玉なつめを使っています。
かなり大粒の棗です!
棗茶は試してみたいけど、30分も煮出すのは面倒!職場などでも飲みたい!という方は、ティーパックになっているタイプもあります。
安心の国産で、福井県産のなつめを100%使ったお茶です。
果皮、果肉、種も粉砕加工して作られています。
もちろんノンカフェインなので、妊婦さん、授乳中も安心ですね。
②おやつに「なつめチップス」
おやつとして、いつでもそのままパクっと手軽に食べられるのが「なつめチップス」の嬉しいところ。
先程紹介したドライなつめもそのまま食べられますが、食べやすいようになつめチップスという形にした商品もあります。
種もとってあり、外出先でも食べやすい!
パッケージも可愛いですね^^
初めてだから、なつめが美味しく食べられるか心配…という方には、こんな商品も↓
サクッしたドライなつめに、カカオ60%の風味豊かなヴィーガンチョコレートをコーティングした「ドライなつめチョコレート」。
農薬不使用のなつめを、乳製品不使用のヴィーガンチョコレートでコーディング。
保存料・化学調味料 、合成香料 、合成着色料 、動物性原料・乳製品 、白砂糖は使用していないという徹底ぶり!
素材にもこだわる女性にはおすすめのおやつです♪
最後に
なつめの栄養、なつめがオススメの体質、食べやすい方法、おすすめ商品などをご紹介してきましたが、いかがでしょうか。
体のバランスを整えるために、棗を食べてみよう!という女性が増えると嬉しいです。
疲れやすい、貧血ぎみ、生理痛がひどい、手足や全身が冷えるという女性、妊婦さん、授乳中などの方は、ぜひなつめを積極的にとってみてくださいね。
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4 thoughts on “【なつめの栄養】女性・妊婦さんにおすすめな棗の効果”
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